26年経っても原発事故被害は現在進行形 菅谷昭・松本市長/医師に聞く
--福島の女性たちなど、妊娠・出産に放射能の影響がないか非常に悩んでいる人も多いようです。ベラルーシ女性の出産状況などご存じでしょうか。
ベラルーシでは現在、妊娠期間中の出産前の検診が厳格なものになっている。異常が見つかった場合、中絶を強く勧められることがある。もちろん、産みたい人は産んでもいいのだが、その後のケアが国の保障体制を含め、かなり難しい。
だが、現地の産科医は「産む人が増えて困っている」と言っている。中絶を勧めても、また経済的な問題があっても産むという人が多いという。
福島で甲状腺がんが見つかったというが、「原発事故とは関係がない」と福島県立医科大学の先生が言っていた。というのも、「チェルノブイリ原発事故では、4年目以降に患者が出てきた。1年半という早い時期に出ることはない」ため、とのことだ。
確かにチェルノブイリ原発事故では4年後に甲状腺がんの患者が急増したが、事故から4年目まででも、わずかだが発生し始めている。急に増えたのが4年後ということなのだ。
長期的な立場から子どものことを考えると、たいへん気の毒だが、一時的に避難して、汚染のない地域で生活し、本来の居住地域が除染により改善したら戻ることが大事という、福島原発事故後からの私の考えは変わっていない。
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