小型車優勢の国内にSUVで勝負するスバル 独自路線を追求
スバルは1995年に発表した「レガシィ グランドワゴン(海外名:アウトバック)」でSUVを初投入。インプレッサXVは97年の「フォレスター」に続いて3車種目のSUVとなる。すでに今年3月から欧州、8月には北米で販売を開始。12年4~8月期のインプレッサシリーズ全体での世界販売6万4086台のうち、XVが占める割合は25・7%にあたる1万6470台に上り、好調な出足となっている。
一方、不安視されているのが供給面の問題だ。新型インプレッサは現在、注文から納車まで約3カ月の時間を要する人気車種だ。あまりの売れ行きに広告宣伝を抑制しているほどだが、勢いは衰えていない。この点について飯田執行役員は「10月以降は国内営業としてボリュームを確保しており、インプレッサやXVを含めて年内には納期1カ月待ちぐらいに短縮できる」との見通しを示し、年内で納期短縮の実現ができるとの見解を示した。
トヨタ自動車と共同開発して今年投入したスポーツカー「BRZ」(トヨタブランドは「86(ハチロク)」といい、今回の「インプレッサXV」といい、スバルは大手に比べて数少ない車種展開の中で、個性的なクルマづくりに差別化を見出している。最近はその戦略が奏功し、業績も上向き基調にある。ただ、大手に比べ規模が小さく、車種も少ないだけに当てが外れたときのダメージも小さくはない。スマッシュヒットを飛ばし続けなければならない宿命が続く。
(又吉 龍吾 =東洋経済オンライン)
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