苦境のコンパクトデジカメ市場

ニコン“スマホ対抗機”でテコ入れなるか

 アンドロイドOSを搭載したモデルは国産メーカーのデジカメとしては初めて。「撮影した画像をいかに簡単にウェブにアップするかという利便性を追求した。その結果、多くのスマートフォンに搭載されユーザーも操作に慣れているアンドロイドOSの搭載が最適と判断した」と商品企画責任者・マーケティング本部ゼネラルマネジャーの笹垣信明氏は言う。

3GやLTEといった通信回線には対応しておらず、Wi−Fiがつながらない場所ではモバイルルーターなどを使う必要があるが、「デジカメのために3Gなど通信回線を契約するのは利用者にとって負担となる」(笹垣氏)ため対応を見送ったという。今後、一眼レフやミラーレスなどでもアンドロイド搭載モデルを発売するかについては、「可能性はあるが、現時点では未定。それぞれのモデルで、ユーザーにとって最も利用しやすい形を追求している」(笹垣氏)。

デジタルカメラ市場では、一眼レフが新興国の需要拡大を背景に好況を謳歌。ミラーレスも国内や台湾などアジア圏を中心に新しい市場を確立しつつある。しかし、コンパクトはカメラ機能が進化するスマホの普及によって市場が縮小。競争激化による価格下落にカメラメーカーも苦しんでいる。

シェア上位のキヤノン、ニコンを除き、コンパクトデジカメは軒並み減産傾向だ。市場縮小を受け、オリンパスやカシオ計算機が低価格モデルから撤退し高価格帯に集中することを相次いで発表するなど、メーカーは採算が悪化するコンパクトデジカメの構造改革を急いでいる。

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