AKB48はオワコンか?転機の世代交代 高橋みなみが今語る「アイドルの王道」

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AKB48を今年4月に卒業する髙橋みなみ氏。AKBグループの今後、自分の身の振り方から、アイドル論まで語った(撮影:尾形文繁)
「国民的アイドルグループ」という形容が定着して久しいAKB48。2015年12月に10周年を迎え、擁する人数は国内外の48グループで473人(2015年末)。今年4月には総監督として率いてきた高橋みなみ氏(24)が卒業する。
彼女の書いた『リーダー論』は10万部超を発行、スピーチ力や統率力を買ったジャーナリストの田原総一朗氏から、政治家転身を勧められるほどである。
ただ、一時は社会現象にもなったAKB48も、いまや絶頂期を過ぎた感も否めない。AKB48は”オワコン”(=終わったコンテンツ)なのか。それともよみがえるのか。自身の行く末は。彼女の証言を中心に、今後について占った。
(取材日:2016年1月15日)

政治家への転身は今はない

──卒業はソロ歌手ではなく、政治家への転身を狙っているから?田原氏は「すでに各政党から誘いが来ているだろう」と言っているが。

AKB48で総選挙をやっていて、卒業してすぐ“リアル総選挙”に出るなんて、いちばんバカがやることだと思う。今、政治に対して何の知識もない私が出て、仮に当選したとしても、それって意味がないんですね。自分の意志でやっていないので。田原さんに会うといつも言ってくるんだよなあ(苦笑)。

──リーダーは言葉で方向性を示すことが重要と著書にある。心掛けていることは。

文章の構成には注意して、かつては徹夜でメモに書き出しました。少年マンガが好きなので、主人公になった気分で、吹き出しの中で太文字になるような、グッとくるせりふを意識しています。

──「強いチームであるためにも、『ひとりひとり』でなければいけない」とあり、メンバーの個性を大切にしているように思える。

リーダーの仕事の大部分は、メンバーひとりひとりとのコミュニケーションによって信頼関係の積み重ねていくことです。個人のキャラクターがしっかり立っていないと、みんなが集まったときのチームの総合力は弱まってしまいます。チームのメンバーが「自分を持っている」ことが大事。「チームのために」という圧力のせいで、それぞれの個性をなくしてしまうことのほうが怖いと思います。

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