りそなが本社を売却 公的資金返済に一助
りそなは「金融村」からの移転を決断した。
りそなホールディングスは、東京・大手町の東京本社ビルを三菱地所に1620億円で売却する。
入札での処分を決めたのは同ビルの持ち分割合100分の73で、約1000億円の売却益が発生する見込みだ。同ビルの残りの持ち分は、マルハがすでに2003年12月に232億円で東急リアル・エステート投資法人に売却しており、マルハは期間6年の定期借家契約で使用している。
03年当時、同ビルの売却価格は相場に比べて高く不動産業界で話題になった。が、その頃から、REIT(不動産投資信託)や私募ファンドを受け皿とした不動産取引が活発化。丸の内の再開発も進み、同ビルの価格は急上昇。一方で足元では、天井感が出ており売り時と判断した。
りそなは公的資金の残高2兆3375億円の返済原資の確保が課題のうえ、「リテール分野中心に転換を進めており、丸の内にいる必要はない。意識改革を徹底させる」(細谷英二会長)ためにも、本社を江東区木場(深川地域)へ再来年にも移転する。
(大崎明子 =週刊東洋経済)
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