シャープ経営陣、ホンハイ逆転劇の裏で迷走 最後まで「先送り体質」から抜け出せず

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 2月4日、シャープ再建策はホンハイに支援を要請する方向が固まったが、直前まで産業革新機構が優勢とみられていた中での逆転劇で、その過程では、シャープ経営陣の迷走ぶりも際立った。都内で同日、会見を行った高橋社長(2016年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 4日 ロイター] - シャープ<6753.T>の再建策は、鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW>に支援を要請する方向が固まった。直前まで、経済産業省の後押しを受けた政府系ファンドの産業革新機構が優勢とみられていた中での逆転劇。

その過程では、シャープ経営陣の迷走ぶりも際立った。

議案提出でもめた前夜

「シャープは先送り体質が抜け切れない。大事な決断から逃れようとしてばかり」――。取引銀行の関係者は、こう繰り返してきた。

最も象徴的だったのが3日だ。関係者によると、取締役会を翌日に控えながら、高橋興三社長は、再建の方向性を決める議案を出し渋ったという。

「これ以上の先送りはあり得ない」とする一部の取締役の危機感がバネになり、4日のホンハイとの優先交渉開始の機関決定にこぎ着けた。

ホンハイと革新機構が、シャープにそれぞれの再建案の最終的なプレゼンテーションを実施したのは1月30日。ホンハイは郭台銘(テリー・ゴウ)会長自身が説明し、シャープブランドや雇用の維持などを説明した。出席者からは「テリー・ゴーは役者が違う」との声も上がったという。

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