福地茂雄・NHK会長--やるべきことをすれば視聴者は支持してくれる
たとえば「あすの日本」プロジェクト。今まで縦型の組織でいちばん頑固だった報道局ですが、このプロジェクトでは、政治部、経済部など報道局各部から集まった記者やディレクターが一つのチームとして、番組を作っています。また、営業部とアナウンス部が一緒になって、学校へ朗読サービスを行うなど、部局を超えた活動が行われるようになっている。これは私が指示したわけではなく、現場の判断。(改革の)一つの成果として、率直にうれしい。
--残り2年弱の任期で、福地さんに与えられたミッションとは。
視聴者満足を追求する改革に終点はない。会長は駅伝ランナーだから、いかにいい状態で次のランナーに渡すかが大事。その点で大きいのが3カ年経営計画。達成できるかは初年度でだいたい決まる。受信料で言えば、まず今年度の事業収入6699億円をきちんと確保して、その中で変えるべきものを変えていく。
放送と営業と技術と管理という四つの歯車がきちんとかみ合うのを見ていくのが私の仕事です。今はうまく回っているかなと思っているが、不協和音が起こっていたら、私が直していかないといけない。
ふくち・しげお
1934年生まれ。57年長崎大学経済学部卒業後、アサヒビール入社。大阪支社長などを経て99年社長、2002年会長、06年相談役に就任。08年1月NHK会長就任。
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