民主党、低調な党大会は参院選苦戦の前兆か

"野党勢力の結集"とは程遠い状態

そもそも今回の党大会は、結党以来の大敗北となった2013年の参院選の前に開かれた党大会より勢いがないように見えてしかたない。

3年前の党大会では、参加者に「起き上がり小法師」が配布された。転がしても必ず起き上がることから、「再生する」という決意表明だったのだろうが、3年を経た今も民主党はいまだ起き上がっていない状態だ。

余談になるが、「起き上がり小法師」には恐ろしい因縁がある。2006年の偽メール事件で大失態を演じた前原誠司代表(当時)に渡部恒三氏が励ましの意味で贈ったところ、その「起き上がり小法師」は転んでも起き上がらないものだったのだ。結局、前原氏は代表を辞任し、問題を起こした永田寿康氏は衆院議員を辞職し、2009年に自殺してしまった。いわば民主党の歴史で最大の悲劇といえるが、この「呪い」がいまだ続いているように見える。

官僚にも舐められている?

野党として「粘り」を見せている面もある。週刊文春が報じた甘利明経済再生担当相側の金銭授受疑惑についての取り組みでは、民主党は維新の党とともに「甘利大臣疑惑追及チーム」を結成。国土交通省やUR、環境省などから事情聴取した。

ところが環境省は早々に甘利氏側との接触を認めたものの、国交省とURは肝心な情報をなかなか開示しなかった。

「国交省とURには官邸から黙っているようにとの指令が出ているはずだ。環境省があっさりと認めたのは、単に官邸から指令が出ていなかったからだろう」。民主党関係者は遅々として調査が進まない歯がゆさを語るが、政権交代の可能性がある時ならいざ知らず、今の民主党にとって政権奪取は夢のまた夢という状態。官僚が舐めてかかるのもしかたない。

民主党の再三の要求にも関わらず、URが2015年10月26日に「甘利事務所に取り纏めへのご尽力をいただいた御礼の会として簡素に開催」した事実を認めたのは甘利氏が辞任会見をした後だった。しかし国交省からは納得できる内容は報告されないままだ。

民主党は29日に維新の党と共産党とともに甘利氏の大和事務所に調査に向かった。2月1日には2度にわたって会議を開く。だが情報源に接触できず、決め手となる証拠も入手できる見込みはない。安倍晋三首相の任命責任を問うにも、ターゲットの甘利氏がすでに大臣を辞任している以上、インパクトに欠けるのはやむをえない。

逆に、民主党は自民党から猛烈に揺さぶられている。党大会当日に報じられた鈴木貴子衆院議員の引き抜き問題である。

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