原油安は「ありがた迷惑」なレベルに突入した

株式相場への好材料ではなくなっている

米国の景気回復には時間がかかっており、米国企業は2015年第4・四半期に収益のリセッションに陥った可能性がある。

世界第2の経済大国である中国は、この25年間で最低の成長率を記録したばかりであり、アナリストの予測では2016年はさらに減速すると見られている。

世界第3位の日本は、たえずリセッションにつきまとわれており、日銀の2%というインフレ目標の達成も依然として遠い先である。

かつての朗報が悲報に

原油価格低下の恩恵は明らかだ。企業にとってはコスト削減に、消費者にとっては家計の節約になる。

その一方で、経済が低調で先の読めない時期に石油価格が非常に低くなると、どのような悪影響があるのか、ということは分かりにくい。

だがアナリストらは、企業はコスト削減分を投資に回さず、消費者も節約分を消費拡大ではなく債務返済に充てることを選んでいる、と指摘する。

「燃料価格の低下が、企業・家計の支出増大に回っているという証拠は、これまでのところほとんど見られない」と語るのは、NNインベストメント・パートナーズ(ブリュッセル)で上級ポートフォリオマネジャーを務めるロバート・デービス氏。

「むしろ、家計は用心深く燃料費の節約分を債務の返済に回しているように見える。すると、燃料価格の低下は消費ブームを支えるのではなく、単にデフレをもたらすということになる」と同氏は語る。

さらに、石油価格の低迷が長引いているせいで、石油会社では膨大な評価損が発生しており、エネルギー関連企業の破綻が生じた場合の連鎖的な悪影響への懸念も提起されている。

原油価格とアジアの主要株式市場のトレンドを少し見てみよう。

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