売り手市場でも「相思相愛」の就活生を囲う策 学生に「関わってくれた」との印象を残すべし

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インターシップを行う場合も、やはり直接の関わりを設けるのが最も重要です。会社の全体像を把握してもらうことも大切ですが、ただの見学ツアーになること、いいところだけを見せることなどはNGです。就活生が自らの長所と短所を挙げるように、企業側も長所と短所を分析し、学生にきちんと提示したいところです。

とはいっても、就活生の目にデメリットばかり映り、「忙しそう」「整理整頓されていない」「職場が暗い」と嫌われてしまっては元も子もありません。「長所ともとれる短所」という見せ方をするように、デメリットのフォローをすることも考え、何事もバランスを大事にしてください。

学生に「かかわってくれた」という感覚を残す

まずは、就活生に安心感を与え、心を開いてもらうことです。ちょっとした体験、声掛け、やり取りなどを繰り返し盛り込んで、お互いの心理的接触の時間を多く取りましょう。そして就活生からの疑問や質問に心を開いて真摯に応えることで、信頼関係を育んでいきます。

これらを通じて、学生に「自分にかかわってくれた」「楽しかった」という感覚が芽生えれば、ホームページやパンフレット上の情報だけでは分からなかった会社の魅力を感じてくれるようになるはずです。

婚活と同じく、相手のことを知らない段階では、学歴や収入など限定された条件に左右されてしまいがちですが、一度好きになってしまえば、条件なんてどうでもよくなるものです。真摯な気持ちで受け入れていくこと、対等な目線を保ち、直接しっかりと関わっていくことが、相思相愛の相手を見つけられる王道だと思います。

皆様の企業に、本当の春が訪れますように!

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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