LINEニュースが大手メディアを巻き込む狙い ニュースアプリの弱点を克服できるか
――これまでも、メッセンジャーアプリや専用アプリで、提携するメディアから提供を受けた記事をまとめた「LINE NEWS」を配信してきた。今回、新たにメディアがニュースを自前で配信できるようにした理由は。
どのニュースを重要だと捉え、より前面に押し出して配信するかという判断や価値基準はメディアごとに違っていて、各メディアの価値にも直結している。ただ、それはわれわれが自ら編集に携わるLINEニュースの形では提供できない要素で、ほかのニュースアプリでもそうだ。
今回、ニュース配信のプラットフォームを開放し、独自の切り口を出してもらうことで、メディアが本来持つ価値を発揮できるようになる。同時にユーザーは多様な意見に触れる機会を増やすことができる。同じ事象を扱っても、記事の切り口やトーンはメディアごとに異なるので、見比べてほしい。
複数のメディアを比較して考えることは重要なはずだが、ポータルサイトやアプリでニュースに触れる人が増えた結果、そうした観点が世の中全体で希薄になっていたと思う。
中高年層の購読にも期待
――LINEニュースの読者には若い世代のユーザーが多い。より年齢が高いユーザーに、LINE内でニュースを読んでもらえるようになる期待は?
もちろん、大きい。LINEニュースはもともと、普段ニュースを見ない人にも関心を持ってもらおうとするサービスで、「やさしいニュース」がテーマだ。
プッシュ通知で送られる見出しをパッと見て、大まかな内容をつかむ。“読む”よりも“見る”のに近い使い方も想定している。本文も親しみやすいように、ですます調に書き換えている。当然、政治や経済のもっと堅いニュースを求めていて、物足りないと感じるユーザーも多い。
新聞のアカウントなら読んでみようと考えるような、中高年層のユーザーもLINEでニュースを読むようになってほしい。
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