最も効率よく戦ったチームはどこ? Jリーグ各クラブを財務分析!
浦和がぶっちぎり
J1各クラブの期間業績でランキングしたのが次の各ランキングだ。営業収益(売上高)は、広告料や入場料などでクラブがどれだけの収入を獲得したかを示している。売り上げを上げることは、企業活動のすべての根元であり、当然ながら多ければ多いほどよい。11年度も浦和がぶっちぎりのトップだ。とくに入場料収入では2位の名古屋にダブルスコア以上の差をつけており、圧倒的な人気ぶりを見せつける。
営業利益は本業(つまりサッカークラブの運営)から上がる利益のことで、対営業収益比率は、どれくらい効率的に営業利益を上げているかを表す。サッカークラブは上場企業とは異なり必ずしも利益を上げて配当をしていくための存在ではなく、選手獲得や地域のスポーツ振興などに費用をかけるべきだろう。が、それでも一定水準の利益を上げなくてはクラブ運営を継続できない。赤字は大きな問題だ。経常利益は営業利益に支払利息等を加減したもの、純利益は税金なども払ったうえで最終的にクラブに残る利益だ。
利益面を見ると名門・横浜Fマリノスの不振ぶりが際立つ。営業収益では上位に位置するにもかかわらず、赤字が非常に大きい。営業収益で同規模の柏や川崎と比較すると、「販売費及び一般管理費」がかさんでおり、営業活動や間接部門の費用の重さが足を引っ張っている。