サムスンが女性活用で韓国の先頭に、社会を変えた李会長の決断
韓国の大企業が女性に門を広げてから二十数年。今、女性の経済的地位はどれだけ変わっただろうか。それはデータで確認できる。統計庁の「性別経済活動参加率」によると、男性は90年に74%で、2008年に73・4%とほぼ同水準。一方、女性は47%から49・9%へと増加した。大卒女性に限れば80年に46・6%だったのが、08年には63・9%になった。
00年代に入り、有給出産休暇や育児休職制度が法律で義務化された。企業も女性への待遇改善を進め、女性が結婚することでキャリアが断絶する現象も緩和された。
韓国女性政策研究院によれば、30~34歳・大卒女性の経済活動参加率は、90年の45・9%から08年には57・4%に増えている。出産・育児で休んだ後、復職する女性が増えたためとみられる。
サムスングループでは、女性幹部が次々と登場している。途中入社組であるサムスン電子のシム・スオク専務が昨年、副社長に昇進。オーナー一族以外の女性としては初めて最高幹部に就いた。93年採用組女性からもすでにグループ内で役員が出ている。現在、グループ全体では外部出身も含めて42人の女性役員がいる。
現在、サムスンの大卒新入社員のうち、女性の割合は約3割。09年に119人にすぎなかった女性部長は、11年に211人と増えた。次長級も11年には1300人に達する。今年3月1日付でサムスングループに80人の女性部長が誕生したが、これは過去最多である。
サムスン関係者は、「女性の先頭ランナーが部長、役員になる年齢になった。今後、幹部社員になる女性はもっと増えるだろう」と言う。サムスン電子は最近、「20年に女性役員が役員全体の1割を占めるようにする」と明らかにしている。
(韓国『中央日報エコノミスト』7月2日号/パク・ミソ記者 =週刊東洋経済2012年7月21日号)
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