【キーマンズ・インタビュー】グローバル展開で半世紀超の歴史、キヤノンの人事施策とは--大野和人・執行役員人事本部長に聞く

 

これらは事務系が対象の制度だが、技術者については海外留学制度がある。1984年にスタートしており、これまでに70人が2年間の海外留学を経験し、研究開発のコア人材として活躍している。

--将来のキヤノンを担う人材育成についてお聞かせください。

昔からキヤノンは実力主義を標榜していたが、人材育成に関しては、入社時から公平に教育し、結果的に能力を伸ばした人材が幹部として登用された。また、人事制度も年功的な運用になりがちであった。しかし、現在のキヤノンは違う。給与制度では2001年に「役割給」という職務給的な制度にあらためて、実力主義を徹底した。

リーダー育成でも、2003年から選抜研修制度でリーダー人材を育成している。「CIL(CANON Innovative Leader)」と呼ぶ研修制度で、課長代理・主任クラス、課長クラス、部長クラスの3カテゴリーがある。各カテゴリーは、原則1年間に1回しか開催されず、研修を受けるのも各本部から推薦された者に限られる選抜型の研修である。

内容は財務、マーケティング、事業戦略など多岐にわたり、期間は数カ月間に及ぶ。講義もあるし、レポートもある。職場ではCILを受講する者に対し配慮するが、かなりの負担だろう。

この他に経営人材を育成する1年間の「経営塾」がある。将来の役員候補の育成を目的としており、先ほどのCILの財務、マーケティングなどの科目に加え歴史や哲学もある。大学の教授など、各界のエキスパートに講義してもらい、課題に対するレポートを提出し、討論する。かなりハードな内容だ。

 

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