ソフトバンクグループ、O2O市場ナンバーワンを狙う孫社長の新たな野望(後編)《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命》


「加盟店の審査やセキュリティ面など、各種保守的になる部分で、PayPalはそもそも日本の企業ではないし、どうなっているのだろう、という不安な点はやはりあるはず。そういった側面をクリアにしていかなければならないとは思っている」と喜多埜氏。

世界規模で実績を積み上げているPayPalを提携相手に選んだことも、セキュリティの面が大きかった。

たとえば、米Square社は、PayPal Here同様、小型カードリーダーをスマートフォンに取り付け、スマートフォンをカード決済端末にするサービスとして有名だ。ではSquareではなく、なぜPayPalを選んだのか。喜多埜氏は、説明する。「調査の結果、各種のセキュリティが非常にしっかりしていた。グローバルにも展開している。われわれがグローバルでやっていこうと決めているわけではないが、もしそういう局面を考えるときにも都合がいい」。

PayPal Here導入でのちのち重要な価値となると見ている「どんなお客が何人で来店し何をいくらくらいで購買したか」といったようなデータを取得することについても課題がある。消費者に専用のPayPalのアプリケーションを入れてもらう必要があるのだ。アプリを入れていない消費者が、PayPal Hereを導入しているお店でクレジットカード払いをしてもPayPal側では、決済情報を取得できない。

消費者にアプリを入れてもらうために、消費者にとってもうれしいお得な情報と便利なサービスなどインセンティブを提供していく計画だ。

「アプリを入れているお客には、単純にカード払いをするお客との大きな違いとしていろいろなお得な情報を配信するなどが考えられる。たとえば5%オフのクーポンの情報を送ることも可能。自分が過去に支払った履歴も残る。自分がどこのお店に行ったとか何を食べたとか過去のデータを確認する意味での利用もできるかもしれない」(喜多埜氏)。

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