テスラが主力車モデルSをリコールする理由 前部座席のシートベルトの欠陥を調査

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テスラモーターズは製造された9万台全ての「モデルS」をリコールした(写真: REUTERS/Hannibal Hanschke)

11月20日、テスラモーターズは製造された9万台全ての「モデルS」における前部座席のシートベルトの欠陥を調べるためにリコールすると発表した。

テスラは世界規模のリコールにかかる費用は「取るに足らない」と説明する。ヨーロッパの道路でモデルSの助手席に乗っていた顧客が、後部座席に乗っていた同乗者に話そうと後ろを向いた瞬間、シートベルト組み立て部分が壊れたことが発端。テスラへのこの1件の報告で11月初旬に不具合が明らかになった。

テスラのスポークスマンは20日、この問題に関して事故や負傷者は今のところいないと語った。テスラ関係者はメールで高級電気セダン自動車の持ち主達に、世界中で125か所あるテスラサービスセンターに車を持ち込み、車本体にシートベルト装置を付けるボルトの検査を受けるよう頼んだ。

スポークスマンが言うには、テスラは必要であれば顧客の元に整備士を送ることもある。自社の車を自社の直営店で売り、サービスを施しているのがテスラ。他の自動車メーカーと異なり、リコールの修理をディーラーのネットワークを通して行うわけにはいかない。

テスラ関係者によると、不適切に取り付けられたベルト部分を直すのには約6分間かかるそうだ。

テスラは顧客に自分でもシートベルト部分のテストをすることが出来ると言っている。その方法は、少なくとも36キロの力でベルトのひざ部分を「大変強く」引っ張るやり方だ。しかし、それでもテスラのサービスセンターに行った方が良い、というのがテスラの説明だ。

テスラの株はニューヨークの正午取引で2.2パーセント下げ、 216.87ドルだった。

(ジョセフ・ホワイト著; ニック・ジエメンスキー編集)

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