韓国のスマホメーカーALT、日本市場へ参入。3G終了とガラホ空白を突く「MIVE ケースマ」に勝算はあるか
なおALTは日本で電話によるサポートセンターを設置しており、端末の使い方などのケアを行うとのこと。この点に関しては安心が持てる。また物理的な10キーを使った日本語入力はオムロンのWnnシステムを採用するなど、日本人に使いやすい仕様になっている。
若い世代に支持されるレトロなスタイル
韓国ではSTYLE FOLDERシリーズの累計販売台数が100万台を超えるなど、隠れたヒット製品となっている。ユーザー層も年配者にとどまらず、若い世代へと広がっているという。とりわけ受験生などが、スマートフォンに没頭して勉強がおろそかになることを避ける目的で、あえてケースマのような端末を選ぶケースが目立っている。
またiPhoneなどの高性能スマートフォンから、あえてSTYLE FOLDERに乗り換える若い世代も増えているという。背景にはレトロなデザインや「古いもの」への憧れといった価値観の変化がある。これはスマートフォンに限らずフィルムカメラやカセットテープ、レコードなどアナログな音響機器など、他のプロダクトにも共通して見られる潮流だ。
STYLE FOLDERのあえて高画質ではないカメラで日常を切り取ることで、ノイズや粗さも含めた“味”を楽しむスタイルが支持されているのである。また折りたたんだ外装にステッカーを貼ってデコレーションするという楽しみ方をしているユーザーもいる。これらは最新のスマートフォンでは味わえない、STYLE FOLDERならではの楽しみ方だ。
さらにALTは韓国で子供向けのスマートフォンも展開中だ。しかもポケモンやサンリオのライセンスを受けたキャラクターモデルとして販売しており、低学年の子供を中心に人気の製品となっている。STYLE FOLDER / MIVE ケースマ同様に緊急時の位置情報をワンタッチで発信できるSOSボタン、ゲームやアプリの使い過ぎを防ぐスケジュール機能など、子供の安全も考えた設計になっており、親御さんが安心して子供に使わせることができる設計になっている。
イ・サンスCEOによれば日本市場にはシニア向け製品を最初に投入、今後はタッチ機能を強化した製品や、キッズ向け端末についても日本の特性を考慮しつつ、位置情報や有害コンテンツ対策といった韓国と共通のニーズに基づいた製品の販売を検討しているとのこと。せっかく日本のキャラクターを使った製品を韓国で出しているのであるから、これを日本向けアレンジして出すことも十分考えられる。
同氏は自身の経営観と日本市場への向き合い方について、その根底に稲盛和夫氏の哲学があることも明かした。とくに稲森氏の著書『心。』を通じ、「正しい心で経営判断を行うこと」と「困難にあっても揺らがない強い志を持つこと」の2つを経営者としての軸にしていると述べた。また日本を「心と心、志を大切にする国」と捉え、製品を売るだけでなく日本の社会や生活者に対してどのように誠実であるべきかを自問し続ける姿勢を強調した。
ALTの日本参入は単なるビジネス拡大ではなく、日本の生活者と真摯に向き合い信頼関係を育みながら事業を続けていくという、長期的な覚悟がうかがえた。
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