有料会員限定

中国EVの開発期間短縮「チキンレース」のジレンマ。頻繁すぎるモデルチェンジで投資回収できず、安全性確保にも懸念の声

✎ 1〜 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

とはいえ、自動車は(民生品の中では)大型かつ複雑な工業製品であり、スピードだけであらゆる課題を解決することはできない。むしろ、速さがあだになって生じる新たな問題もあるのが現実だ。

スマホ大手の小米(シャオミ)はEV事業への参入にあたり、第1号モデルにドイツのポルシェを想起させる外観デザインを採用した(写真は小米汽車のウェブサイトより)

例えば前出の生産現場幹部は、「新型車の開発サイクルが短くなれば、同時に販売サイクルも短くなる」と指摘する。

かつてのエンジン車の時代には、自動車の開発サイクルにはある種の不文律があった。メーカーは主要車種のフルモデルチェンジを4~7年毎に実施し、次のフルモデルチェンジまでの期間には1年毎の年次改良と、2~3年おきのマイナーチェンジを行う。1つの新型車に改良を加えながら最長7年間販売し、その間に研究開発費や金型費用の償却を進めることができた。

ところが、現在の中国市場ではフルモデルチェンジや大規模マイナーチェンジの周期が短くなり、新モデルが発売されるたびに、旧モデルは(在庫処分の見切り売りなどで)市場から退出を迫られる。

損益分岐点のハードル上昇

次ページ部品レベルまで模倣が横行
関連記事
トピックボードAD