食料品価格の高騰が家計を圧迫、消費低迷で与野党は「消費税減税」を競う/有権者の関心を集めているのが高騰する食料品価格の行く末
日本経済新聞とテレビ東京が先月実施した世論調査では、衆院選で議論してほしい政策課題について、最多の54%が「物価対策」と回答した。国民のインフレへの関心が高まっている様子がうかがえる。
年金で暮らす岩田一江さん(74)は、日常生活で食料品、特に米や、衣料品の価格を見ると、物価高を「すごく感じる」という。娯楽費を減らさざるを得なくなっているとし、「旅行などしたくても、そういうのはできない」と話した。
円安圧力に
野党各党も生活費の引き下げに向けた政策を掲げる。最大野党である新設の中道改革連合は、自民党案よりも踏み込み、食料品に対する消費税の恒久的な廃止を目指す。国民民主党は消費税率全体を5%に引き下げることを提案し、参政党は消費税自体の廃止を公約にしている。
こうした主張は、日本の財政健全性に対する懸念を一段と強め、円安圧力になるとともに債券市場にも動揺を与えている。1月には40年国債利回りが4%を突破し、07年の発行開始以来の最高水準となった。日本でいずれかの年限の国債利回りがこの水準に達したのは、30年以上ぶりのことだ。
大和総研の佐藤光シニアエコノミストは「現在、ほぼ全ての政党が消費税減税を主張しており、それが円安の一因として指摘されている」と話す。「仮に減税が1年限定であれば、統計上は影響が出るかもしれないが、中長期的にエンゲル係数を大きく押し下げる効果は期待しにくい」と分析する。
食料品の消費税をゼロとする案は幅広い支持を得ている。日本チェーンストア協会は、消費減税の期間を最低5年に延長するよう政府に要請したと日経が先月報じた。一方、外食産業は、消費者が家庭での食事を増やし、10%の消費税が課される外食を減らす可能性があると懸念を表明している。

















