マネジャー職を廃止したGoogleで起きたまさかの結末 マネジャーの"究極の目的"は?→変化を起こすこと

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ところが、この試みは数カ月で頓挫しました。優秀なメンバーもそうでないメンバーも、成長と成果が停滞してしまったのです。特に、次の3つの点での課題が浮き彫りになりました。

・「誰に聞けばいいのかわからない」──成長機会の喪失
・「誰が決めるのかわからない」──意思決定の喪失
・「誰がやるのかわからない」──役割分担の喪失

「マネジャーはどうあるべきか」を絶えず考える

この経験を通じて、Googleは組織の成功にとってマネジャー職が重要だということをあらためて認識し、その果たすべき役割について深く考えるようになりました。

Googleで学んだ 圧倒的成果を出し続けるマネジャーの最優先事項
『Googleで学んだ 圧倒的成果を出し続けるマネジャーの最優先事項』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

具体的には、大規模な社内プロジェクトを通じて優れたマネジャーの条件を明確化し、生産性の高い「効果的なチームの条件」について調査するなどして「心理的安全性」の重要性を検証して発表しています。

これらの調査や経験に基づいて、Googleは「マネジャーはどうあるべきか」を絶えず考え、その果たすべき役割と責任を常に見直してきました。

その中でも一貫して言えることは、現場のマネジャーこそが組織の要であり、ビジネスの成功を左右するということです。

その根底にあるのは、「大きな成果を生み出すために、マネジャーはメンバーに指示を出す存在ではなく、メンバーが最大限の力を発揮できる環境をつくるべき存在である」という考え方です。

マネジャーの究極の目的は、変化を起こすことです。そして、その数多くの変化の中に、誰も気づかなかった大きな成果の種が潜んでいます。

マネジャーはメンバーに対して、自分の考えや意志を持つように促します。そうするとメンバーは自分の考えや意志をもとに行動するようになり、自分ごととして考える姿勢(オーナーシップ)を持ちはじめます。行動によって部下本人が変わり、ものごとが変わりはじめるのです。

中谷 公三 元Googleマネジャー

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なかたに こうぞう / Kozo Nakatani

世界銀行グループ(IFC)、Accenture、GE、Googleなど国内外の企業で、マネジメントと戦略実行の両面に携わる。リーダーシップ開発とコーチングを専門とする Bright Future Partnersを設立し、企業の事業改革や組織開発を支援、次世代リーダーの育成に力を注いでいる。
上智大学法学部国際関係法学科を卒業後、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)にて国際関係学修士号を取得。国立台湾師範大学国語教学センターに在籍し、中国語とアジア文化を学んだ。個人として中東地域でのシリア難民支援活動にも関わり、現地での経験を通じて「人が力を発揮できる環境とは何か」を探求し続けている。

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諸橋 峰雄 元Googleマネジャー

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もろはし ねお / Neo Morohashi

組織変革、AI・デジタル領域を専門とするプロフェッショナル。人的資本価値を最大化する経営・組織マネジメントのあり方を日々探求しクライアントと向き合っている。コンピュータサイエンス領域での研究者からキャリアをスタート。戦略・企業再生コンサルティング会社を複数経験した後に組織人事領域に転身。組織変革コンサルティング会社の共同創業者兼パートナー、HR TechスタートアップCOOを歴任後、グーグル日本法人の新規営業チームマネジメントに従事。ビジネス・ブレークスルー大学経営学部客員教授。NPO法人BLUE FOR JAPAN理事。趣味はトライアスロンと華道(草月)。慶應義塾大学博士(工学)。

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水野 ジュンイチロ 元Googleマネジャー

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みずの じゅんいちろ / Junichiro Mizuno

ビジネスの最前線に身を置き、実戦知見を漫画に落とし込む活動を展開。NewsPicksおよびPIVOTにて連載した起業漫画『スタートアップル!』は、両媒体で人気ランキング1位を獲得した。一方で、Googleに新卒入社後、当時最年少で営業部のマネージャーに着任。漫画のストーリー制作手法を営業スキルと融合させた独自のトレーニングプログラムを開発した。同プログラムは延べ300人以上が受講する実績を上げ、組織全体の営業力強化を推進。現在はHubSpot Japanにて営業部長を務める。
X:@junichiromzn

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