「日本の法律は加害者に甘い」「加害者は晒されて当然」 は間違い?《中高生の暴行動画》"モザイク有"や"リポストだけ"でも違法になりうるワケ

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「暴行を止めるために撮った」「先生に報告するために撮った」と後から説明したとしても、撮影状況やその後の行動と整合しない場合には、そのような説明は通用しない場合が多いでしょう。

「モザイクあり」「リポストだけ」でも違法になる可能性

顔、声、制服、学校名、周辺の景色……これらが映っているもの、またはモザイクがかかっていても、誰についてのものか特定可能な暴行動画を公表すれば、被害者に対しても、加害者に対しても、①肖像権侵害、②プライバシー権侵害が成立しえます(一方的な暴力行為が事実であっても、肖像権侵害やプライバシー権侵害は成立しえます)。

ネット上で公表した際の投稿(書き込み)内容によっては、名誉毀損も成立する可能性があるのです。

たとえば警察官に逮捕された人を第三者が撮影し、それをYouTubeに投稿した事案において、名誉毀損及び肖像権侵害が認められた裁判例があります(知的財産高等裁判所令和5年3月30日判決)。

加えて、加害者の家族の顔や住所、勤務先を特定して公表するなどすれば、加害者だけでなくその家族のプライバシー権侵害も問題となってきます。

具体的には、発信者情報開示請求を通じて特定され、損害賠償請求を受ける可能性がありますし、名誉毀損罪や侮辱罪に該当すれば、刑事告訴をされる可能性があります。

また、「元投稿をリポストしただけで、自分の意見ではないから問題ない」という説明が通るとは限りません。第三者が行った違法な投稿(名誉毀損及び名誉感情侵害)をリポストした事案において、リポストをした人にも不法行為責任が認められた裁判例があります(東京高等裁判所令和4年11月19日判決)。

これは、名誉毀損ではなかったとしても、プライバシー権侵害や肖像権侵害でも適用される可能性があります。

また、引用リポストに加害者の特定情報を足したり、炎上しやすいタグ付けをして検索されやすくしたりした場合、リポストの場合に比べてより違法性が高まると考えられます。

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