"まいばすけっと"が増殖…大型店が減りコンビニみたいな小型スーパーが日本各地で増えていく「本当の理由」
例えばまいばすけっとでいうなら、これまで少し離れた大きなスーパーで買い物していた人が、高齢化によってそこまで行くのが難しくなり、品揃えは劣るが近くにあるまいばすで済ませる——これが小商圏化の具体的な行動だろう。
そう考えると、小商圏化の動きは歩いて買い物に行ける大都市圏よりも、クルマに依存した地方でこそ変化が大きいはずだ。大都市圏では生活必需品の買い物に徒歩や自転車で行くため、商圏は半径500mくらいとされる。一方、クルマ社会の郊外や地方では半径2kmくらいに広がり、面積にすれば単純計算で16倍以上になる。ところが高齢者が免許を返納することになると、機動力は大都市部と同じ水準まで縮む。
しかも地方では10年前くらいまで、女性消費者の機動力を示すバロメータでもある軽自動車の保有台数が増え続けていた。商圏の広域化が進んでいたのに、ここ10年で急速に逆回転し始めたのだ。これは劇的な環境変化であり、地方の小売企業でもまだ一部しか気づいていないかもしれない。

都道府県別に消費者機動力を見ると…
こうした変化を踏まえ、2015年から現在までの都道府県別の消費者機動力の変化を試算したのが次の図表である。前提として、高齢化でどのくらい移動量が変わるかを確認した。
国土交通省が実施している全国各地でのパーソントリップ調査によると、60代まではおおむね移動量は大きく変わらないのだが、70代になると約8割以下に減るという結果があった。
この変化に加え、地域ごとの移動総量と人口動態を加味して、2015年と2025年の機動力変化を指数化した(都道府県別移動総量指数=世帯あたり自動車保有台数×人口規模、人口動態=70代以上と未満の構成比を加味して試算)。
結果を見ると、クルマ社会化が進み、かつ高齢化が進行した地域ほど移動総量の変化が大きい。この試算で機動力が急速に落ちた=小商圏化が進行したのは、福井県、富山県など北陸・甲信越地域。次いで北関東、南東北地域という結果になった。



















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