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学校での「暴力行為」18.2%増で過去最多、なぜ"中1"が最も多いのか…余白を生み出す「支え合い」と「引き算」の視点が必要

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だからこそ、今あらためて考えたいのが、思い切った「引き算」によって生まれる「余白」の創出です。この余白は、単なる空き時間ではありません。満たされにくくなっている心理的欲求に応えるための、意図的に用意された「心のスペース」です。

自由に過ごすことや、立ち止まって休むことがきちんと保障されることで、「もっと深く学びたい」「人と関わりを深めたい」という前向きな気持ちが、少しずつ育っていく土壌になります。これは子どもたちだけでなく、教職員にとっても同じことです。余白があるからこそ、互いに声を掛け合い、チームとして支え合いながら、授業や支援の質を高めていくことができるのです。

学校は社会全体のゆとりの少なさを映す鏡

児童生徒による暴力行為の増加は、決して学校だけの問題ではありません。それは、「社会全体のゆとりの少なさを映す鏡」でもあるのです。

大人も子どもも、誰一人犠牲にせず、みんなで支え合う。お互いの首を締め合わないよう、支え合いと引き算の視点で互いの権利と自由を認め合う。そのようにして、持続可能な学校と教育風土を、社会全体で作り上げていきたい。そう強く願っています。

【参考文献】
Deci, E. L., & Ryan, R. M. (1985). Intrinsic motivation and self-determination in human behavior. New York, NY: Plenum Press.

Eccles, J. S., Midgley, C., Wigfield, A., Buchanan, C. M., Reuman, D., Flanagan, C., & Mac Iver, D. (1993). Development during adolescence: The impact of stage–environment fit on young adolescents’ experiences in schools and in families. American Psychologist, 48(2), 90–101.

Fredrickson, B. L. (2001). The role of positive emotions in positive psychology: The broaden-and-build theory of positive emotions. American Psychologist, 56(3), 218–226.

Piaget, J. (1947). La psychologie de l’intelligence. Paris: Armand Colin.

Seligman, M. E. P. (2011). Flourish: A visionary new understanding of happiness and well-being. New York, NY: Free Press.

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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