「何となく志望校を選んだ」という子も…超複雑化する大学入試、後悔しない"進路選択"のために「意思決定」の方法を学んでおきたいワケ

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近年はこの総合型選抜と学校推薦型選抜のシェアが拡大しており、私立大学では両者を合わせた合格者が6割、国公立大学でも2割を超えます。一般選抜であっても、受験する学部・学科ごとに異なる入試が設けられているケースが少なくありません。青山学院大学社会情報学部(2025年度)の入試方式ですが、1つの学部に計10パターンもあるのですから驚きです。

総合型選抜と学校推薦型選抜、一般選抜入試の割合

医学部などで卒業後の勤務地等に制限を設ける「地域枠」や、理工系学部を中心に受験者を女子受験生にかぎる「女子枠」といった特定の条件を設ける学校も増えています。

しかもそれが毎年どんどん変化していくのですから、先生たちが最新の受験情報を完璧に頭に入れ、1人ひとりの進路に合わせて面倒を見るのは大変です。先ほどさくらさんの指導を断った先生を責めるのは酷というものでしょう。あとで聞くとこの学校では、さくらさんが希望したB大学の総合型選抜に挑戦した生徒が2年連続で不合格となっていたといいますからなおさらです。

とにかく、「超」複雑化する進路選択界隈では、もはや学校や先生だけを頼りにできなくなっています。進路選択もセルフサービス化しているのです。

もし高校時代に決め方を知っていたら

実は、教育界ではかねてから意思決定の重要性が認識されています。高校では2022年度から実施がスタートした新学習指導要領には、学力の三要素を「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」を定義しています。

意思決定は2つめの「判断力」にかかわることから、新学習指導要領に意思決定・選択という言葉は何回も出てきます。

にもかかわらず、教育の現場、ことに進路指導の現場では情報提供が中心で、意思決定についてはほとんど教えることができていません。

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。
山口 大輔 河合塾学校教育サポート本部学校事業推進部部長

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やまぐち だいすけ / Daisuke Yamaguchi

日本大学文理学部卒業。1996年河合塾入塾。営業として東京都内の高校を担当。2002年より名古屋大学との共同研究に参画しテスト理論を学び、新商品開発に携わる。その後、模試事業企画を経て2009年より新規事業企画に従事。『ミライの選択』のほか、非認知能力や職業適性を測るアセスメントテスト『学びみらいPASS』などの開発に携わる。

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山本 尚毅 日本総合研究所創発戦略センター所属

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やまもと なおき / Naoki Yamamoto

北海道大学農学部卒業。20代は社会起業家として、デザインを通じた貧困問題の解決に挑戦。2015年河合塾入塾、未来研究プログラムを担当し、『ミライの選択』の開発をリードした。2023年より現職。著書に『もし未来という教科があったなら』(共編、学事出版)。

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