「何となく志望校を選んだ」という子も…超複雑化する大学入試、後悔しない"進路選択"のために「意思決定」の方法を学んでおきたいワケ
本当に納得のいく選択ができているのだろうか? そんな決め方でいいのだろうか? 子どもたちの伴走者を自負している企業の職員として、もどかしさが募っていました。
「それなら、高校の授業で決め方を学べたらいいんじゃないか?」。こんなふうに考えて生まれたのが『ミライの選択』、一言でいうと「納得のいく進路選択のために決め方を学ぶ教育プログラム」です。幸い「総合的な探究の時間」やLHR(ロングホームルーム)といった授業で取り入れていただく高校が増え、のべ1万人の高校生たちが受講してくれています。
選択がセルフサービス化している
皆さんご承知の通り、インターネットはあっという間になくてはならないものになりました。ネット利用率は1997年には3.6%でしたが、2003年には53.1%と半数を超え、2012年には90%となりました。
ネットは選択可能情報量を爆発的に増加させました。選択可能情報量とは、各メディアの情報受信点(ネットならネットに接続できるデバイス)において、1年間に情報消費者が選択可能な形で提供された情報の総量をいいます。
少し古いデータではありますが、総務省の「平成18年度 情報流通センサス報告書」は、1996年から2006年の間に選択可能情報量が約530倍(!)になったと分析しています。
かつて本を買うなら書店に行くしかありませんでしたが、今やアマゾンや楽天で気軽に探せます。家で映画や音楽を楽しもうと思えばTSUTAYAやゲオに行くしかありませんでしたが、今はネットフリックスやアマゾンプライムのサブスク(定額制)で映画やドラマが見放題です。
そうこうしているうちに、店内でさまざまな作品を見比べ、おもしろそうなタイトルに偶然出会ったりするリアルな体験は減りました。旅行はどうでしょう。
以前はガイドブックで計画を立て、現地でも地図を片手に移動していました。ものによっては情報が古かったり不正確だったりして、「なんだこれ、使えないよ!」なんて言いながら、現地の人に行き先を聞いたりして目的地にたどり着くのも楽しいものでした。
今はスマートフォンの地図アプリさえあれば、GPSや経路案内で目的地まで迷わず、しかも最短ルートで行くことができます。しかも、目的地周辺のグルメ情報や観光情報も即座に入手できます。気がつくとスマホの画面ばかりに集中し、せっかくの景色を楽しんだり、空気を胸いっぱい吸い込んだりといったことは、スマホを意識的にポケットに入れないとできないほどです。

















