『BLEACH』も『亜人』も『十二大戦』も!名作「能力バトルもの」で読者が唸る瞬間の共通点は?

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漫画を読む子供
(写真:Graphs / PIXTA)
漫画でもアニメでもドラマでも映画でも、「エスパー能力・超能力」が登場する作品は非常に多いです。人智を超えた力を振るう能力者たちが登場する作品は非常に面白く受け入れられる場合が多いわけですが、しかし一方でそれらの能力者を登場させるのには創作者の「苦労」があるのだと言います。今回は、「創作のためのエスパー・超能力図鑑」を上梓したテレビ朝日ドラマ『ちょっとだけエスパー』エスパー監修の西岡さんから、能力バトルもの作品の面白さについて語ってもらいました。

「能力バトルもの」が面白くなる瞬間の共通点

能力バトルものの作品やエスパー能力は、“応用の仕方”によって一気に化けます。単に「強い能力」を描くよりも、「その使い方、そう来たか!」と思わせる展開のほうが、読者の印象に深く残ります。つまり、読者を驚かせるエスパー能力とは、発想の飛躍と構造の転倒によって生まれるものなのです。

たとえば、漫画『亜人』は能力の応用表現が非常に巧みな作品です。主人公・永井圭や敵役・佐藤は“不死身”として描かれ、どんな致命傷を負っても、一度死ねば体がリセットされて復活します。設定だけ見れば、さまざまな作品に登場する「よくある再生能力」です。

しかし『亜人』の凄さは、その設定をさらに“応用”してみせる点にあります。作中のルールでは「復活は、残っている肉片の体積が大きい部位から行われる」とされており、佐藤はこれを逆手に取ります。自らの身体をバラバラに切断し、残った部位の位置を操作することで、まるでテレポートのように移動してしまうのです。

「死なない」という設定を、「空間移動」へと転化した瞬間、ただの再生能力者が“異能戦術家”に変わります。読者は「そんな使い方があったのか!」と唸り、作品世界のルールが一気に拡張して感じられます。これこそが、エスパー能力の醍醐味です。

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