東大生に聞いた入試の「緊張との向き合い方」4選 《最後に差がつくのは、本番で"普段の力"を発揮できたか》本番前ルーティンの具体例を紹介

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この「本番を日常に引き寄せる準備」が、当日の緊張の強さに大きな差を生みます。

受かる生徒の話を聞いていると、「本番を模試みたいに感じた」と語る人が少なくありません。模試は点数を測るためのものでもありますが、同時に本番の緊張を和らげるための訓練でもあるのだと思います。

方法2. 「前日から当日の意思決定」を極限まで削る

緊張の正体は、「何が起きるか分からない」という不安にあることが多いように感じます。

当日、どのルートで受験会場に向かうのか。何を食べるのか。直前に何を確認するのか。こうした「選択を迫られること」が多いと、それだけで脳が消耗しますし、うまくいかなかったときに「別の選択をしていれば」という後悔にもつながりやすい。

私自身、前述の通り、前日の過ごし方から当日の食事まで「決め切って」いました。

Nさんも同様で、当日はどの教材で勉強するかだけでなく、どの音楽を聴くのか、どの服を着るのかまで決めていたといいます。さらに静岡から上京しての受験だったため、父親が同行し、移動や道順などを安心して任せられたことが心理的に大きかったそうです。

大きな試験ほど、誰かがこのような「お手伝い」を引き受けてくれるだけで、心の余白が生まれます。

「当日に迷う可能性のある要素」を洗い出すために、私は合格体験記を読み漁っていました(合格体験記の活用法についての記事はこちら)。

体験記は「当日の朝に何を食べたか」「会場で何に戸惑ったか」「昼休みに落ち着かなかった理由は何か」など、具体例の宝庫です。文章を通じて何度も「本番を通過」しておくことで、未知の部分を少しずつ減らしていきました。

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