「東武で乗降3位」東上線和光市駅長が語る日常風景 東京メトロ有楽町線・副都心線との接続駅は超多忙

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駅事務室の中には、列車の運行状況が表示されたモニターが並んだ一角がある。その前に座った職員は、次に出発する列車の情報を無線や案内放送でほかの職員やお客に流す。ダイヤ乱れが続くと状況は刻一刻と変わるから、ホームで案内業務をしている駅員も気が休まる暇はない……というわけだ。

中野目駅長は北千住駅や春日部駅での勤務経験があるが、東上線の駅は初めてという(撮影:鼠入昌史)

ドラマが詰まったジャンクション

こうした駅で若手時代を過ごせば、なかなか鍛えられることになりそうだ。駅員16人中14人が20代という。

「まあ刺激的でやりがいはありますよね。忙しい駅でしか経験できないこともある。でも、鉄道のことを何も知らずに入ってきて、いきなりここで嫌にならないか、心配はありますよ。だからこそ、私の中では駅長というよりはいつでも話しかけられる“いいオヤジさん”を目指しています」(中野目駅長)

【写真をすべて見る】かつて大和町(やまとまち)という駅名だった頃は駅前に大きな建物がなかったが……今や東武鉄道で205駅ある旅客駅の中で3番目の乗降人員数を誇るターミナルに成長。東武東上線の和光市駅とはいったいどんな駅なのか?

路線図を見る限りは、都心からの地下鉄の終着駅、くらいにしか思われない和光市駅。けれど、その駅は東武鉄道第3のターミナル。無数の列車が1日に行き交い、東京メトロとのやり取りも欠かせない。まさに波乱万丈、ドラマの詰まったジャンクション、なのである。

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鼠入 昌史 ライター

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そいり まさし / Masashi Soiri

週刊誌・月刊誌などを中心に野球、歴史、鉄道などのジャンルで活躍中。共著に『特急・急行 トレインマーク図鑑』(双葉社)。

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