駅事務室の中には、列車の運行状況が表示されたモニターが並んだ一角がある。その前に座った職員は、次に出発する列車の情報を無線や案内放送でほかの職員やお客に流す。ダイヤ乱れが続くと状況は刻一刻と変わるから、ホームで案内業務をしている駅員も気が休まる暇はない……というわけだ。
ドラマが詰まったジャンクション
こうした駅で若手時代を過ごせば、なかなか鍛えられることになりそうだ。駅員16人中14人が20代という。
「まあ刺激的でやりがいはありますよね。忙しい駅でしか経験できないこともある。でも、鉄道のことを何も知らずに入ってきて、いきなりここで嫌にならないか、心配はありますよ。だからこそ、私の中では駅長というよりはいつでも話しかけられる“いいオヤジさん”を目指しています」(中野目駅長)
路線図を見る限りは、都心からの地下鉄の終着駅、くらいにしか思われない和光市駅。けれど、その駅は東武鉄道第3のターミナル。無数の列車が1日に行き交い、東京メトロとのやり取りも欠かせない。まさに波乱万丈、ドラマの詰まったジャンクション、なのである。
