同僚議員や省OBからもきつ~いダメ出し、"高支持率"高市首相が働いて働いて働いても報われない「3人の問題閣僚」ヤバすぎる実態
「今のではダメなんですよ。今のではダメ」
稲田氏は、無罪が確定した1986年の福井女子中学生殺人事件で検察が重要証拠をなかなか開示しなかったことを取り上げ、「これは今回の再審法改正の立法事実そのものであって、この刑事法制度の立案責任である法務省においてしっかり検証すべき事案だ」と断言した。
そのうえで平口法相に対して、「先日の予算委員会で総理が『(平口)大臣に再審法改正の指示をしている』とおっしゃったが、元裁判官63人が『今の法制審の方向性では改悪以外の何ものでもない。まったく現状の改善につながらない。法務省とか検察サイドが主導する法制審に、改正させること自体が誤りだ』とおっしゃっている」と述べ、「(再審請求審での広範な証拠開示義務を盛り込んだ)議連案に添った改正を行うべきだと思うが、いかがか」と訴えた。
ところが平口法相は、「引き続き法制審で十分な検討が行われ、できる限り早期に答申がいただけるよう力を尽くす」と法務省が作成した“答弁書”を読み上げるだけで、稲田氏の質問とかみ合わない答弁となってしまった。
そもそも再審法改正については、12月2日の参院法務委員会で鈴木宗男議員から「法制審へきちんと指示をしたのか」と尋ねられたとき、平口法相は「部内の議論ではやっている」と逃げ、「私が指示したことはない」と回答。さらに「総理大臣から言われたのだから、平口大臣は法制審に指示すべきでは」との鈴木氏の追及に、「私は諮問している立場なので、法制審議会の議論を見守りたい」と言い訳した。
これにはさすがに鈴木氏も「国民から選ばれた国会議員が所属する委員会での発言と、大臣が諮問したから見守りたいという発言では、受け止めが逆ではないか」と批判。さらに「歴代の法務大臣と比較しても、その答弁は役所に言われたとおりで、国務大臣としての答弁ではない。きちんと頭づくりしてほしい」と苦言を述べた。
「おこめ券大臣」にOBが“マッチポンプ”批判
高市政権は首相がすべてを決定する。だから閣僚の一人ひとりの資質は、一部を除いてそれほど重視されていないのかもしれない――。
そうした危惧が自民党には漂っていたのだろう。高市政権発足前夜、入閣適齢期のある議員は「農林水産相だけは絶対に嫌だ。おこめ券を配る政策をやるほど、俺はバカじゃない」と述べた。
それを嬉々としてやろうとしているのが、「おこめ券大臣」と揶揄される鈴木憲和農水相だ。05年に農水省に入省し、12年に政界に転じた。その13年後に高市首相から電話で農水相に一本釣りされ、ただ「稼ぐのよ」との“指令”だけを受けた。



















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