好条件でも無理?「200人と見合い」した高スペック男が陥った婚活沼のリアル――たった1カ月で相手を決めた男性との大きな違いとは?

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「今仮交際をしている女性と、2度ほど会いました。もう、この方に決めようと思います」

その女性は婚活をスタートさせて、3回目にお見合いした相手だった。

その決断の速さにも筆者は驚かなかった。
なぜなら、婚活をスタートさせる前に、“結婚するのに何が決め手になるか”を明確にしていたからだ。

「結婚において大切なのは、パートナーと自然体でいられるか」


それに加えて、あきらは「この相手と未来の関係性が育つかどうか」にも着眼していた。彼が「この人で決めよう」と思った女性は、同い年の保育士で、少し緊張しながらもていねいに会話をしてくれる人だった。

お見合いを終えて、彼が言った。

「すごく自然体で話ができました。途中沈黙があったのですが、それが怖くなかったんです。価値観の方向性が同じだと感じました」

彼女の容姿が突出した美人だったわけでも、条件が完璧だったわけでもない。それなのに「彼女と結婚しよう」と決断した。それは、彼の判断軸が「条件のスペック」ではなく「自分の感覚と価値観」に置かれていたからだろう。

結婚できるかは「量」ではない

多くの決められない婚活者は、外側の条件を並べて比較し始める。

「もっと上がいるはず」「今よりいい人が……」と、無限ループに入ってしまう。
一方、あきらは条件の縛りや比較ではなく、一緒にいたときの居心地のよさと、2人の関係性が今後育つかどうかを見ていた。

選択肢が多い今の時代だからこそ、必要なのは「より良い条件の相手を探す努力」ではなく、「自分はどういう関係を相手と育てたいのか」という内側の軸を持つことだ。

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その軸がしっかりしていれば、“婚活での出会い”を“人生の出会い”に変えることができるのではないだろうか。

出会いが増えた現代だからこそ、結婚できるかどうかは、出会いの量では決まらない。


自分の中で、何を大切にするのかという“自分軸”と、この人となら関係を育てることができるだろうという“決断軸”を持てるかどうかにかかっている気がする。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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