偏差値よりも環境を重視、「高校で国内留学」がじわり注目を集める理由 《愛知から山形へ》「自分を好きになれた」経験者が語る留学生活のリアル
「説明会にはたくさんの学校のブースがあり、その1つが遊佐高校でした。私は山形県に行ったこともなかったし、遊佐町を知っていたわけでもないのですが、話を聞いてみると高校と地域をつないでくれるコーディネーターの方がすごく素敵だったんです。
その方に『将来はフリーターでも、母親でも、社長でも何になってもいいけれど、楽しく生きる術を見つけてほしい』と言われて、その自由な言葉にすごく感銘を受けました」(小川氏)
その後、2泊3日の体験プログラムで遊佐町を訪れ、高校のオープンキャンパスに参加。ほかにも地域の野菜収穫や自然と触れ合う体験を通して、遊佐町やそこに暮らす人々に魅力を感じ、遊佐高校への地域みらい留学を決意した。
小川さんの学年は小川さんを含めて女子2名と男子3名の5名の留学生がいて、空き家となった古民家を改築した寮に男女分かれて暮らしていたそう。食事は近所の方が寮母さんとして朝食と夕食を作ってくれた。
「遊佐の人たちはとにかく優しくて、いっしょに山菜取りをしたり、雪かきをしたり、お祭りのスタッフをしたりと、たくさんの交流がありました。私たちを子ども扱いするのではなく、同じ目線で楽しんだり、遊んだりしてくれるのがすごく居心地がよかったですね。
お隣さんも親切で、いろいろな人と関わることで自分もコミュニティの一員であると感じることができ、私も誰かを支えていると思えるようになりました。豊かな自然に囲まれている環境も魅力的で、毎日をハッピーにしてくれます」(小川氏)
自分にフォーカスが当たる機会が多く、挑戦できた
学校の環境も中学とは随分と違った。
当時の遊佐高校は1学年1クラスで、クラスの人数も30人ほどの小規模な学校。教師との距離も近く、生徒一人ひとりを手厚く見てくれるのがうれしかったそう。関わりも深く、自分の振る舞いで教師との関係が変わることにも気づいた。



















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