偏差値よりも環境を重視、「高校で国内留学」がじわり注目を集める理由 《愛知から山形へ》「自分を好きになれた」経験者が語る留学生活のリアル

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留学生の6割強は大都市圏から非大都市圏へ留学していると推測される。非大都市圏は大都市圏に比べて地域課題が多く、例えば魅力がありながらも売れていない商品、おいしいのに知られていない特産品などがあることも。非大都市圏ではそうした課題解決に高校生でも挑戦することができる。

地域みらい留学先での高校生の様子
地域みらい留学の特徴は、地域での体験が充実していること。写真は農業の授業を受ける生徒の様子(写真:一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォーム)

「留学生が来ることは、地元の高校生の刺激にもなっているようです。非大都市圏だと小学校から高校までメンバーが変わらず、役割やキャラクターが決まってしまうことも。そこに新しい学生が来ることで、今までにない面が発見できることもあるようです」(丸谷氏)

名古屋市から山形県の遊佐町へ“留学”

現在、山形県酒田市にある東北公益文科大学3年生の小川萌衣(めい)さんは、生まれは愛知県名古屋市。高校進学時に、山形県北部の遊佐(ゆざ)町にある遊佐高等学校に地域みらい留学することを決めた。

小川さんが地域みらい留学について知ったのは中学3年生のときで、学校で配布されたチラシがきっかけだった。

小川萌衣さん
小川萌衣(おがわ めい)/東北公益文科大学3年生。高校進学時に、山形県遊佐町にある遊佐高等学校に地域みらい留学を経験(写真:小川さん提供)

当時は学校や勉強があまり得意ではなく、夢もなかった小川さん。地元で行きたいと思う高校もなく、進路に考えあぐねていたところ、チラシを見た母親から地域みらい留学はどうかと提案されたそう。

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