【オフロード系の新型モデルを比較】"小さなランクル"トヨタ「ランドクルーザーFJ」と、大幅改良で進化した三菱「デリカD:5」の美点

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デリカD:5のインテリア
デリカD:5のインテリア(筆者撮影)

一方、インテリアでは、8インチカラー液晶のディスプレイメーターを採用し、視認性を向上。インストルメントパネルには、金属調アクセントも採用し、先進性やプレミアム感も加味する。また、シートには、現行モデルの特別仕様車「シャモニー(CHAMONIX)」でも好評だというスエード調素材(撥水機能付き)と合成皮革のコンビネーション生地を採用。ステッチを内装各部同様のカーキ色にするなどで、機能的かつ統一感のあるインテリアとなっている。

得意の4WDシステムもアップデート

デリカD:5の3列目シート&ラゲージスペース
デリカD:5の3列目シート&ラゲージスペース(筆者撮影)

さらに、4WD機能の進化も注目だ。「アウトランダーPHEV」にも搭載する「S-AWC」を新採用する。S-AWCとは「Super-All Wheel Control(スーパー・オールホイール・コントロール)」の略で、従来のAWCをより進化させた車両運動統合制御システムのこと。4WDをベースに、4輪の駆動力・制動力を最適に制御することで、路面状況に応じて、すべてのタイヤのグリップ力を最大限に確保する独自技術だ。

これにより、「走る・曲がる・止まる」といった車両運動を、ドライバーにとって違和感がないよう継ぎ目なく連続的に統合制御することが可能。クルマの操縦性と安定性を飛躍的に向上させるという。

ジャパンモビリティショー2025では、悪路走破性の高さをアピールするような展示が行われていた
ジャパンモビリティショー2025では、悪路走破性の高さをアピールするような展示が行われていた(筆者撮影)

また、S-AWCとリンクする4つのドライブモードも設定。燃費を優先した2WDモードの「エコ(ECO)」、日常の走行に幅広く対応する「ノーマル(NORMAL)」、砂利道やぬかるみで走破性を発揮する「グラベル(GRAVEL)」、雪道など滑りやすい路面での操縦安定性を高める「スノー(SNOW)」の各モードから選択可能だ。さらに、急な下り坂でも車速を一定に保つ「ヒルディセントコントロール」も搭載するなどで、路面状況に応じた最適な走行を可能としている。

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なお、新型の予定価格(税込み)は約450万円~約495万円。現行モデルが422万2900円~479万9300円だから、価格帯的には大きな値上げなどはなさそうだ。発売予定は25年~26年の冬で、現在は予約注文を受け付け中とのこと。より精悍なスタイルとし、オフロード性能のさらなる向上も実現させた新型デリカD:5に対し、市場がどう反応するのか注視したい。

以上、今後登場予定のオフロード系モデルで、とくに注目度の高い2モデルを紹介したが、いかがだっただろうか。近年、スズキの「ジムニー」など、本格的な4WD性能を持つクルマの人気も高まってきているが、モデル数がまだまだ少ない傾向。おそらく、今回の新型2モデルも一定の人気を獲得することが予想できるが、実際のセールスがどうなるのかも気になるところだ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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