倒木による運休防ぐ、JR西日本「集中伐採」に密着 計画運休やダイヤ変更で日中も作業時間を確保
さらに木々たちも個性があり、ケヤキなら一度には折れない“ねばる”性質があり、ノグルミなら急に折れる性質があり、種類に合わせて伐採方法を検討しなければならないほか、根を枯らしてしまうと今度は土砂崩れや落石といった別のリスクがある。
そのため、伐採時には一定の間隔を維持し根腐れを防ぐほか、伐採木を横向きに配置し、落石を止める「しがら工」とよばれる工法も採用されている。
点ではなく面で攻める
倒木起因による輸送障害のうち、鉄道用地外からの倒木被害も少なくなく、それにより車両や施設が損壊するケースも多い。この場合、本来であれば原因となった木を管理しなかった権利者に損害賠償などの責任が発生し、鉄道事業者は被害者の立場となるが、鉃道が持つある種の公共性ゆえに、鉄道事業者側が被害を受けても声にして発しづらい現状が少なからずある。
しかしながらJR九州・JR東日本など、事業者の中にはこうした現状に対し告知ポスターなどで明文化し発信を始めた事業者もあり、藤野氏も「集中伐採へのご理解を含めて、列車の安全運行にご協力いただく方法をていねいに探りたい」と話す。
点ではなく面で攻める集中伐採。その効果が数字として分かるのはまだ先だが、持続可能性を持つ、新たな安全運行への一手として期待がかかる。
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