学校が頭を抱える"子どものネット問題"→「いじめ」「依存」「SNSトラブル」が多い中、「情報リテラシー」を学べるカードゲームが好評の理由
「子どもたちの様子を見ていると、座学ではなく自分たちで解決策を選ぶので、問題をよりリアルに捉えられている印象を受けました。ゲームマスターも子どもたちを乗せるのがうまく、討論も盛り上がっていました。
1コマだと扱えるインシデント数が2~3個にとどまり、振り返りの時間も長く取れないので、欲を言えば2コマできるといいですね。今後も中学1年生を対象に実施したいと思います」(怒和氏)
清水氏も、体験講座を重ねる中で「熱気のある討論や積極的に発言をする子どもたちを見て、手応えを感じている」と話す。
「ネットの問題」はこれからも増える
ラックは今も体験希望が寄せられれば出張授業を行っている。当初は限られたカードゲームを使い、ラックの社員がゲームマスターとして全講座に対応していたため、体験希望が集中すると迅速に対応できないケースもあった。
太華中教頭の怒和氏も「本当は全学年、全クラスで行いたかったのですが、ゲームマスターの人数の関係もあり1学年での実施となりました。小学校や地域とも連携して実施できるといい」と話す。
こうした課題を受け、現在ラックはカードセットを増やして誰でもゲームマスターができるようマニュアルを作成するほか、オンラインで実施したいという声にも応えられるよう準備を進めている。
「地域で活用してもらえるようにするほか、増え続ける新たなトラブルをインシデントカードに反映していくことも課題です。例えば、偽・誤情報に惑わされないために検索結果を鵜呑みにしないことや、生成AIを使ってマルウェア作成してはいけないといった内容はすでに盛り込んでいますが、新しいサービスや技術によるネットの問題はこれからも増えるでしょう。今後も子どもたちが気をつけるべきインシデントを、注意深く見ていく必要があると思っています」(清水氏)
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