韓国・財政相インタビュー 李政権の経済政策課題は?

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──今年の大統領選挙も物価動向に影響を与えますか。

選挙の影響は大きくないと思う。選挙費用の支出システムが相当に透明化しており、政府も選挙の年だからといって景気浮揚策を行うといった考えはない。選挙の結果に関係なく、政策実施のための余力を蓄え、次の政権に引き継げるような安全運営が行われるだろう。

──4月の総選挙の争点は福祉でした。福祉政策に対するポピュリズムに批判の声も聞かれます。

政界の行きすぎた福祉への要求は、財政の健全性を悪化させ、潜在成長力を引き下げることにつながる。ところが、韓国国民はそのような公約に一種の幻想を抱くようだ。

──経済成長と福祉、どちらを優先すべきなのですか。

両者は一緒に動く馬車の両輪と同じだ。前後にある自転車の車輪とは違う。自分が裕福であってこそ他人を助けることができるといえるが、経済成長を通じてパイを大きく育ててこそ税金が増えるのも事実だ。

──李明博政権のこれまでの経済政策の成果をどう見ていますか。

金融危機と財政危機で生じた火をきちんと消したものの、経済発展のためにすべきことをしたかといえば力不足。金融業の発展、規制緩和、サービス業の活性化が不可欠だ。

パク・ジェワン
1955年生まれ。ソウル大経済学部卒、ハーバード大学大学院で博士号。金泳三政権で大統領府入り。成均館大学教授、国会議員を経て現職。

(韓国『中央日報エコノミスト』4月9日号/イ・ピルジェ専門記者 =週刊東洋経済2012年5月12日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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