「"特定班"もブーメランじゃない?」 江口寿史氏"トレパク"問題 「次々と"パクリ"を特定」も、ネット上にあふれる違法行為…叩く人に抱いた違和感
最初のルミネ荻窪のポスターの問題が発覚した後に、江口氏はXに下記のような投稿を行った。
中央線文化祭のイラストは、インスタに流れてきた完璧に綺麗な横顔を元に描いたものですが、ご本人から連絡があり、アカウントを見てみたらSNSを中心に文筆/モデルなどで発信されている金井球さんという方でした。その後のやり取りで承諾を得たので再度公開します。(以下略)
「事後承諾は得た」という報告はされたものの、無許可で画像を使用したことに対する謝罪の意や反省の気持ちに欠けていると見られたことで、かえってこの投稿は批判の声を増幅させてしまったと言えるだろう。
その後、次々と疑惑が浮上する中で、江口氏が沈黙してしまったことも裏目に出てしまっている。
メディアの取材依頼に対しては、弁護士と精査することになっており、外部やマスコミへの発言は控えていること、いずれ自分の言葉で説明するつもり――という主旨の返答をしている。
現時点では詳細は語れないにしても、SNSでも上記のような説明を行い、「誠心誠意、今回の事態に向き合い、責任を果たします」というような言葉があれば、多少なりとも批判は抑制されたのではないかと思う。
“特定班”は正しい行いをしているのか?
これまで見てきたことを踏まえると、江口氏が叩かれる理由は理解できる。ただし、それが正当かどうかというと別問題である。
江口氏の“トレパク”行為が問題であったことは間違いないが、それを批判する人たちにも問題はないだろうか。
そもそも、江口氏のトレース行為を調べて、その結果をSNSに投稿する“特定班”と呼ばれる人たちも、著作権、肖像権の侵害を行っている。
江口氏の作品には著作権があるし、そのトレース元となったとされる画像には肖像権がある。無断でSNSに投稿することは違法行為にあたる。
中にはかなり前のファッション誌やグラビアから類似画像を見つけてきて、それらをSNSに投稿している人たちもいる。これは著作権の侵害にもなるだろう。
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