ある寒い日、バスで鼻を啜ると…。「イタリア在住歴30年」の私が経験してきたカルチャーショック!「外国人はマナー悪い」と叩く人に"欠けた視点"

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同時に、「外国人は本当にマナーが悪いのだろうか?」という疑問が浮いてくる。だって私がバスの中で鼻を啜ったのは(しかもごく静かに)、日本にいたなら行儀悪かったわけではないからだ。

そんなわけで、本稿ではイタリアで「ガイジン」として暮らす私から見える、「外国人は云々」説についての違和感、疑問について考えてみたいと思う。

「外国人はマナーが悪い」は本当か?

トリノ
バロック調の建物とポー川の向こうに広がる丘陵地帯が、美しい風景を作るトリノの中心街(筆者撮影)

私の暮らすイタリアでは、日本とは比にならないほどたくさんの移民の人たちがいて、実際私の目から見てもあまり行儀の良くない人たちも多い。世界遺産が世界一多い国だから、海外旅行者もめちゃめちゃ多く、いろいろな人種が交差している。

そんな中で私は、世界中から行儀がいいと賞賛される日本人の一員として、プライドを持って生きてきた。その日本人の私でさえ、別の文化が根付いている場所では、しつこいようだが、うっかり鼻を軽く啜っただけで行儀が悪いと白い目で見られてしまうのだ。それが外国に暮らす、別の文化や習慣の中で暮らすということなのだ。

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