YouTuberを社外取締役に起用!《ワークマン》から学ぶ「インフルエンサー活用術」。フォロワー数が多ければいいわけではない

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多くの人から信頼を獲得してきたインフルエンサーのクリエイティビティ(創造性、独創力)を尊重して、できるだけ本人らしい自由な発信をしてもらうことが、発信の効果を最大化させることにつながります。

YouTuberがワークマン社の社外取締役に就任

<具体例 ワークマン>

相性が合い、信頼でき、PR効果も絶大なインフルエンサーがいたら、一度だけでなく何度もコラボしたくなります。

そんなところから、いいインフルエンサーとアンバサダーとして契約したり、あるいは自社のスタッフとして採用してしまうという企業もあります。

ワークマンは、作業服専門の企業から一般向け高機能・低価格カジュアル、アウトドア、スポーツウェアへと展開を図るにあたり、SNS戦略に力を入れました。とくに、有名ブロガー、YouTuberに自社商品を紹介してもらうことで、急速に拡大できた面がありました。

そうした実績のもと、自社製品を愛用して自発的にネットで情報発信してくれる人をアンバサダーに任命、2019年から本格的な「アンバサダー・マーケティング」を推し進めてきました。発売前の新商品を提供して使用してみてもらったり、ユーザー目線からのアドバイスという形で商品開発に参加してもらったりしたのです。

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現在、ワークマンの公式アンバサダーは約50人(2025年3月7日時点)。各SNSでの総フォロワー数は約920万人に上ります。

中でも有名なのが、YouTube「サリーチャンネル」などで知られる浜屋理沙さんです。キャンプ用品などを紹介するYouTuberとして活躍、またワークマン製品の愛用者として新商品を次々に紹介、2018年からワークマンのアンバサダーとしてヒットのきっかけに尽力してきた功労者でもあります。そんな功績が買われて、23年6月、ワークマン社の社外取締役に就任しました。

もともとそんなにフォロワーが多いわけではありませんでしたが、熱量が高く、発信力があり、ユーザー目線からの透徹した視線が評価されたようです。

こういう形の起用例が、今後増えてくるのではないでしょうか。

吉澤 健仁 シリアルアントレプレナー

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よしざわ けんじ / Kenji Yoshizawa

1981年、大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。新卒で資生堂に入社し、化粧品の販売業務に従事。その後、WEBサイトの企画・制作・プロモーションを行うエスト株式会社を創業し、代表取締役に就任。WEBサービスの立ち上げ支援、ECビジネスのコンサルティングなどに従事。

2013年5月、株式会社キャリーオンを設立し、子供服のシェアリングプラットフォームを創業。子育てママに人気のサービスに成長し、約10万人の会員と買取点数100万点を超える規模に拡大。子供服の二次流通では国内最大級のサービスとなる。2021年8月、M&Aで同社を売却。環境省グッドライフアワードの実行委員会特別賞、「ソーシャルプロダクツ・アワード」の環境大臣特別賞などを受賞。

東京都立図書館協議会委員や山梨県山梨市・大阪府寝屋川市・京都府亀岡市・北海道北広島市など地方自治体のアドバイザーも務め、大企業からスタートアップまで幅広くマーケティングのコンサルティング・施策実行を支援している。

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