「自公民」か? 「自公国」か? 立憲民主党"新体制"と"兄弟政党"の相克が暗示する《9月政局》の行方

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安住淳
立憲民主党の両院議員総会を終え、記者会見する安住淳幹事長(写真:時事)

「誰がそんなこと言ったの? 兄弟になったつもりはないから。そうやってだんだん民意って作られていくんだね」。9月12日の会見で、国民民主党の榛葉賀津也幹事長はこう言い放った。

立憲民主党と国民民主党が“再結成”されて5年を迎えた。旧立憲民主党と旧国民民主党は2020年9月、両党がいったん解党してそれぞれ新党を結成。62人だった旧国民民主党から立憲民主党に40人が参加し、残った衆参13人の議員で新たな国民民主党はスタートした。

ともに民主党・民進党をルーツとしているため、両党を「兄弟政党」と呼ぶ声も少なくない。しかし、国民民主党の榛葉幹事長は冒頭の発言のように、それを頑なに否定した。

榛葉氏にしては珍しく厳しい口調だったのは、立憲民主党との“因縁”があるからだろう。2019年の参議院選挙で立憲民主党は、榛葉氏が出馬する静岡県選挙区に徳川宗家19代の家広氏を擁立。「最重点区」として蓮舫氏ら有名な幹部を次々と応援に入らせ、榛葉氏を落選の危機に陥らせた。

野党第1党と「売れないアイドル」の逆転劇

そもそも両党には大きな格差が存在した。立憲民主党は2017年に結党され、2020年に再編された後も野党第一党であり続けた。一方、国民民主党は長らく支持率が低迷し、「売れない実力派地下アイドル」と揶揄されてきた。

そのような両党の関係に変化が見られたのは、昨年10月の衆院選だった。国民民主党は7議席から28議席と獲得議席を4倍に伸ばした。国民民主党が公約の中で取り上げた「103万円の壁」の見直しが、若者層を中心に、インターネットで大きく支持を集めた。

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