ダメ出しを受けた立憲民主党と距離感を測る国民民主党、旧民主系2党の「参院選総括」に垣間見た《連合》とのスキマ風
立憲民主党ではかろうじて情報労連が4609票を増やしたが、自治労が2万3971票、日教組が2万8202票、JP労組が2万7419票、基幹労連が3万0730票を減らした。さらに、7万4495票しか獲れなかった私鉄労連は、当選者を出せなかった。
国民民主党でも4産別(産業別労働組合)の候補が全員当選したものの、その実態は非常に厳しい。UAゼンセンは3年前と比べて5452票減にとどめたものの、電力総連は4万5357票、自動車総連は5万2768票も減らした。
3年前の参院選では当選者を出せなかった電機連合に至っては、平戸航太氏が党内6位で当選を果たしたものの、獲得票数は9万21376票と10万台を割り込み、3年前より6万7792票も減らしている。
しかも、公職選挙法違反問題も発生している。埼玉県警は8月21日、署名運動を禁止した公職選挙法第138条の2違反容疑で、同県内の労組の委員長と書記長を書類送検した。また、電力総連の支援を受けて昨年の衆院選で議席を得た岡野純子衆院議員は、参院選比例区の候補の標旗を千葉県選挙区の街頭演説で流用し、自民党千葉県連による刑事告発が受理された。
これにより、東京電力のたたき上げ職員で千葉県電力総連事務局長を務めた天野行雄県議は県連幹事長の職を辞し、岡野氏も厳重注意を受けた。しかし、岡野氏の衆院出馬をめぐるパワハラ問題で昨年夏に浦安市議、今年2月には県議と市川市議、取手市議の計4名が相次いで離党した問題について、いまだ党内の調査すら進んでいないようだ。
こうしたことも影響したのか、国民民主党は総括で「連合は最大の支援組織であり、引き続き緊密な連携を図っていくべき」と記す一方で、「過度に組合に依存して『地力』を付けることを怠ってはいけない。個人後援会の設立、拡充など取り組みを強化し、支援に広がりを持たせていかなければ当選は覚束ない」と“連合離れ”も匂わせた。
“亀”は“うさぎ”を逆転するか
同党は次期衆院選では内閣不信任案を単独提出できる51議席の獲得と、比例票では2割増しの900万票を目指すというが、無理を重ねると矛盾も露出するものだ。実際に今回の参院選では、山尾志桜里氏などの擁立をめぐる騒動が勃発。党のガバナンスが欠如している実態を露呈させた。
民主党・民進党の流れをくみながら、2つの政党の現状は大きく変わった。立憲民主党は自らの重みに耐えながら、ゆっくりと進まざるをえない一方で、国民民主党は全力で疾走しているように見える。
だが、イソップ物語の「うさぎと亀」を引用するまでもなく、慢心やおごり、そして実力以上の自らへの過信が発生すれば、立場はたちまち逆転しかねない。今回の参院選総括は、2つの政党を前進させることができるのか。
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