IMF、世銀に対抗? BRICS銀の影響力

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みずほ総合研究所政策調査部の小野有人主席研究員は「アジア開発銀行をはじめ、開発銀行はそれぞれの地域にあり、新設にメリットがあるのかは疑問。むしろIMF改革に対するいらだちを示すものではないか」と話す。4月20日からIMF、世界銀行の春季会合が開かれる。その直前にBRICSとして「銀行」という新たな基軸を打ち出すことで、存在感をあらためてアピールする狙いもありそうだ。

もっとも、構想だけで立ち上げが進展しなければ意味がない。本気で設立を進めるうえでは、「国際的な開発金融について、どれだけの人材やマネジメント能力を持っているかがポイント」(前出の関根氏)。また、BRICSの中では中国の経済規模が圧倒的に大きいだけに、出資比率やトップ人事、本部の設置場所など、それぞれの調整がどこまで円滑に進むか。実現に向けたハードルは多い。国際的な機関の中で発言力を高めたいという思いは同じでも、新銀行の実現には紆余曲折が予想される。

(井下健悟 =週刊東洋経済2012年4月14日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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