「なぜ私たちは嫌われる?」日本に長年住む外国人が憂う、参議院選挙の“排外主義”とアメリカとの懸念すべき類似点

7月20日の参議院選挙を控え、日本に暮らす外国人住民を標的とした選挙キャンペーンが繰り広げられている。参政党や日本保守党は、外国人を「入管法違反者」や「経済的脅威」と喧伝して注目を集めているのだ。
また政府が、在留外国人らによる犯罪や問題への対応を強化するための事務局組織を設置する方針を固めたことも、外国人コミュニティに不安を広げている。この動きが「支援」よりも「監視」を連想させるからだ。
強まる排外主義的な言説
かつては極右民族主義団体の専売特許だった主張が、今では公的な場や選挙ポスターを通じて広まっている。長年にわたり日本の社会、経済、文化に貢献してきた多くの外国人居住者に、このメッセージは「私たちは隣人ではなく、管理すべき対象である」と明確に告げているのだ。
この変化は、長年日本に暮らす外国人ほど敏感に感じ取っている。
翻訳者で在住30年のシーラ・ライアン氏は、この傾向は徐々に始まったと指摘する。「当初は観光客による混雑への不満や米不足問題から始まり、今では訪問者と居住者が混同されがちだ。これは典型的な『一括りにされる』ケースだ」。
国際メディアもこの状況を皮肉っている。例えば、CNBCは最近「日本、寿司を求める観光客を米不足の犯人扱い」という見出しを掲げた。これは皮肉を込めた表現だが、外国人訪問者が国内の政策議論でスケープゴートとして扱われる傾向が世界的に認識されつつあることを反映している。
このような単純化、つまり多様な住民を単一の集団として扱うことは、現実的なリスクを伴う。

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