電球だけではない!GEの10大発明総まくり ハードもソフトも幅広い貢献をしていた
7. ずばり「ジェット時代」
GEが航空機エンジンに携わるきっかけになったのは、1917年に受けたNASAの前身である米・国家航空宇宙諮問委員会からの要請。
気圧の低い上空でもエンジンに高出力を発揮させる技術が必要だったのです。GEで大型発電所のためのタービン設計を担当していたサンフォード・モスは、発電タービンのノウハウを活かし、エンジンに送り込む空気を圧縮するターボ過給機を設計。見事、高度のある上空でも高馬力を発揮させることに成功します。
ジェット時代の幕開けを予感したGEは、それの実現のために莫大なR&D投資を図り1942年に世界初のターボプロップエンジンを開発。その後、現在のすべてのジェットエンジンの原型にもなった、軸流型設計の「J47」エンジンを完成。その後も、世界最速をマークしたコンベア・スカイワークのエンジンCJ085、ボーイング777向けのGE90-115B、ユニークな燃料システムを採用したGEnx、さらには日本生まれの新素材(炭化ケイ素連続繊維)を用いて開発中のLEAPエンジン、GE9X……と、常にジェットエンジンの技術革新をリードし続けてきています。
月面への一歩もGE製のブーツだった
8. 「スペースの時代」のためのさまざまな技術
1969年、人類の月面への記念すべき第一歩を記したアームストロング船長の足元を固めていたのは、GEのシリコンラバー製のブーツでした。GEは1961年には宇宙センターを開設し、アポロ計画ではシステムサポートや品質管理、テスト施設の建設、衛星通信システムの提供など、様々な分野でこのプロジェクトに参画。1992年にNASAが打ち上げた火星探索機「マーズ・オブザーバー」もGEが建造したものでした。
9. 超伝導磁石と「本格的な非侵襲医療診断の時代」
1962年に10万ガウスの壁を破る超電導磁石を開発したGEは、そのテクノロジーを活かして1983年に磁気共鳴断層撮影装置(MRI)を開発しました。これによってX線では撮影の難しかった体内の「柔らかい」組織の撮影も可能になり、詳細かつ鮮明な体内構造の断面図が映し出されるように。MRI以外にも、X線撮影、CT(コンピュータ断層撮影装置)スキャン、超音波診断など、様々な医療用画像診断技術を開発し、医療の発展に寄与してきました。
10. インダストリアル・インターネットと「超・効率化の時代」
18世紀から20世紀まで、世界の社会・経済・文化に大きな影響を与えた産業革命を「第1の波」、20世紀後半に世界を変革したインターネット革命を「第2の波」とするならば、インダストリアル・インターネットはそれらふたつを組み合わせた「第3の波」ともいうべきもの。
航空機エンジンの燃料消費や長距離貨物列車の運行システム、火力発電の燃焼効率をわずか1%改善するだけで、年間およそ200億ドルの利益を生み出すことになるとGEは試算しています。その、わずか1%の効率化(The Power of 1%)を実現するのが、データ解析技術。すでにGEではIT業界で研鑽を重ねてきた3000人を超えるソフトウェア・エンジニアが働いており、産業用データ解析のためのソフトウェア・プラットフォームの提供も開始。新興国の成長に押されて成長が鈍化したかに見えた先進国経済に、次なる成長の時代とゲームの舞台があることを率先して示しています。
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