〈株主提案にゼロ回答〉「SBI北尾会長を含まず」の取締役案に透けるフジ・メディアHDの票固め策
SBIの北尾氏はダルトン提案の社外取締役候補となったことを受けて4月17日に記者会見を開いた。そこで語られたのは「経営の監視」や「経営への助言」というより、事業に自ら深く関与していく姿勢だった。それが「経営の支配」を連想させてしまった。
鈴木氏の分析では、株主総会で議案が通るかどうかのキャスチングボートを握るのは、東宝や文化放送といった事業会社を始めとする安定株主だ。
ダルトン、村上世彰氏の長女である野村絢氏などの「旧村上ファンド系」、SBI系のレオス・キャピタル・ワークスといった大株主の3者でも、そして個人株主でもない。

「経営の支配」は求めていない
取引先でもある安定株主が求めるのはもちろん「経営の支配」ではない。ダルトンの求める不動産事業のスピンオフについても、フジテレビの経営が厳しい今の状況では望んでないだろう。
現状、会社提案と株主提案という2つの議案が対立する形になった。ダルトンが強硬姿勢に転じてプロキシーファイト(委任状争奪戦)にまで発展するのか。株主総会まで残すところ1カ月あまり。今しばらくは目が離せない。
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