有料会員限定

<物言う株主との攻防>フジ・メディアHDがダルトンの株主提案にゼロ回答、「SBI北尾会長を含まず」で安定株主の票固めか

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

一方で会社提案の取締役候補者として、4人の追加候補を明らかにした。3月27日に取締役15人中10人が退任する役員人事案を示した後、4月30日に金光修社長を含む4人が追加で退任することを発表していた。それを受けてのものとなる。

追加で発表したのは、コンビニエンスストア大手のファミリーマートで社長を務めた澤田貴司氏や森ビルの元専務CFO(最高財務責任者)の堀内勉氏ら社外取締役候補3人と、社内取締役候補の1人。これにより清水氏以外の全取締役が交代する。取締役会は社内5人、社外6人の構成となる。

追加候補で目を引いたのは澤田氏だ。伊藤忠商事の出身でファミマ社長のほかに、ファーストリテイリング副社長や家電量販店大手のケーズHDの社外取締役などを歴任している。直近ではセブン&アイ・HDの社外取締役候補にもなっている。

経歴からして知見が深いのは小売業だろう。にもかかわらず取締役候補とした理由は何か。清水氏は、「現場から改革を進めてきた経験やマーケティングに関する知見はフジテレビの改革に必要。極めて実行力、行動力のある方だと思う」と述べた。

安定株主が「安心できる候補者」

清水氏などフジ・メディアHD側が意識したのは「安定株主が安心して確実に賛成できる候補者にすることだった」。企業の買収防衛策などに詳しいIBコンサルティング社長の鈴木賢一郎氏はそう指摘する。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD