「不倫まみれ」「二度と投票することはない」… 国民民主党の参院選候補者選びに"非難轟々"のあきれた理由

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23日には、国民民主党が須藤元気・前参院議員と薬師寺道代・元参院議員を比例区で擁立する方針であることが報じられた。須藤氏は2019年の参院選で立憲民主党から比例区で出馬し、7万3787票を獲得して当選。翌年にはれいわ新選組の山本太郎氏に傾倒して消費税減税を主張し、同党を離党している。

薬師寺道代・元参院議員(写真:時事)

薬師寺氏は2010年の参院選でみんなの党の公認を得て愛知県選挙区で当選。同党の解党後に自民党に入り、2019年の参院選で広島県選挙区の「自民党の2人目の候補」として名前が挙がった。紆余曲折を経て、2024年の衆院選では九州ブロックの28位で擁立されたが落選した。

久留米市出身の薬師寺氏は、自民党最高顧問の麻生太郎元首相に近く、「国民民主党とのリエゾン(橋渡し役)」として使われている可能性がある。麻生氏は「玉木はいいねえ」と言ったとされ、衆院で与党が過半数を割った今、「国民民主党を入れた大連立の構想者」の1人とされる。

石破茂首相を嫌悪する麻生氏は、昨年の自民党総裁選でも「反石破」を貫いた。次期参院選でも危機感を募らす自民党において、「自民党を救う」という名目で倒閣に動いても不思議はない。そして、その“足がかり”を国民民主党に作ろうとするのなら……。

“バブル”で終わらせないために何が必要か

冒頭で述べたように、榛葉幹事長が牽制しているにもかかわらず、さまざまな臆測が乱れ飛ぶ背景には、急速な党勢の伸びに対して候補者選定能力が追いついていないという国民民主党の問題がある。

昨年の衆院選では比例区で擁立した候補者の数が足りず、東海ブロックで2議席、北関東ブロックで1議席を他党に譲ることになった。次期参院選ではそういうことがないようにまずは数をそろえたいのだろうが、“国民民主党バブル”に乗っかろうとする輩がいることも事実だ。

昨年の衆院選での躍進を“バブル”で終わらせないためにも、「対決より解決」をスローガンとする国民民主党は「国益より党益」になってはいけない。国民の期待に対して、同党は真摯に応えようとしているのか。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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