「不倫まみれ」「二度と投票することはない」… 国民民主党の参院選候補者選びに"非難轟々"のあきれた理由
当時の菅野氏の言動には得手勝手ぶりも目立った。離党会見では、準備していた書面を読み上げるのみで、記者からの質問を無視して立ち去った。そもそも民進党を離党する会見を、民進党控室で行うことが異例だった。

菅野氏は衆院選で辛勝した後に立憲民主党に入った。だが、2020年3月には新型コロナウイルス感染症対策の特別措置法に「国会の承認」が入らなかったからとして、「立憲民主党には立憲主義がない」と啖呵(たんか)を切って離党した。
6月には嬉々として国民民主党に入党したものの、当選同期の玉木雄一郎代表以外のメンバーとの間には微妙な空気が存在した。
見切り発車を党本部が制御できず
菅野氏の比例出馬報道と同じ日には、同党の平岩征樹衆院議員が女性問題を告白。既婚者であることを隠し、偽名を使って女性と交際していた平岩氏には、翌23日に無期限の党員資格停止処分が決まった。
同じ不倫問題でも、発覚から処分まで22日間をかけて「役職停止3カ月」が決まった玉木氏とは“悪質性”が異なるということだろう。しかし、多くの有権者はそうした区別をしていない。「菅野」「玉木」「平岩」と不倫問題を抱えた3人を並べ立て、「不倫まみれ」「二度と投票することはない」などと非難するポストが多かった。
榛葉氏は3月7日の幹事長会見で、昨年の東京都知事選に出馬した蓮舫氏の国政復帰の噂を受け、往年の特撮番組「帰ってきたウルトラマン」をもじって「帰ってくるのはウルトラマンと蓮舫さん」と揶揄した。
一方、4月25日の会見では「蓮舫さんは国政には戻らない旨を発言。惜敗して捲土重来で国政を目指している人とは違う」と弁明した。2021年の衆院選では出馬を断念し、2024年の衆院選にも出なかった菅野氏についての言及を避けた形だ。
また、足立氏が4月16日付で支持者に向けて準備した「挨拶文」に「玉木雄一郎代表と榛葉賀津也幹事長から出馬することを勧められた」と記載していたことについて、榛葉氏は「前のめりになったり、慎重になったり、いろんなことがある」と述べた。要するに、「見切り発車を党本部が制御できなかった」ということだろう。
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