パレスホテル社長「ゼンティスブランドの東南アジア出店もありうる」。吉原大介氏インタビュー

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パレスホテル 社長 吉原大介氏
吉原大介(よしはら・だいすけ)/パレスホテル 社長。1978年生まれ。2000年慶応大学卒業。2011年にパレスホテル入社。2016年コーネル大学経営大学院修士課程修了、パレスホテル東京副総支配人に就任。20年から現職(撮影:今井康一)
インバウンド(訪日外国人観光客)の急増を受け、外資系ホテルの進出ラッシュが始まった。規模で勝る外国勢に日本勢が対抗するすべはあるだろうか。『週刊東洋経済』4月26日・5月3日合併号の特集は「ホテル高級化大戦」。隆盛を極めるラグジュアリーホテルの最前線に迫った。

ブランドは一日にして成らず

──足元の業績は絶好調です。

2024年の売上高385億円、営業利益103億円は過去最高だ。宿泊は客室単価が上昇し好調だ。

またインバウンド宿泊客の滞在日数が増えて、レストラン利用が増加した。近隣の外資系高級ホテルに宿泊するインバウンドの利用も増えた。宴会の件数はコロナ禍前と比べて85%程度だが、単価が上がったので売上高は戻っている。

『週刊東洋経済 2025年4/26・5/3合併号(ホテル 高級化大戦)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

──外資系ホテルほど会員網が大きくない中で、なぜ同程度の客室単価となっているのでしょうか。

「これだ」という理由はないが、12年の開業時から細部にこだわってしっかりブランディングし、きめ細かなサービスを提供してきた。積み重ねの結果だと思う。ブランドは一日にして成らずだ。

12年の開業時には外資系ホテルで働いていた人材も加入してくれた。外資系に負けないラグジュアリーホテルを造るために必要なエッセンスや思いなど、グローバルスタンダードを知ることができた。

海外営業も強化している。建て替えの前から世界のエージェントへ営業に行き、パイプを持っているのが強みだ。世界中のラグジュアリーホテルが加盟するザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド(LHW)に加盟していることも富裕層が宿泊するきっかけになっている。現在は近隣の外資系ホテルをベンチマークにして単価設定をしている。

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