パレスホテル社長「ゼンティスブランドの東南アジア出店もありうる」。吉原大介氏インタビュー

ブランドは一日にして成らず
──足元の業績は絶好調です。
2024年の売上高385億円、営業利益103億円は過去最高だ。宿泊は客室単価が上昇し好調だ。
またインバウンド宿泊客の滞在日数が増えて、レストラン利用が増加した。近隣の外資系高級ホテルに宿泊するインバウンドの利用も増えた。宴会の件数はコロナ禍前と比べて85%程度だが、単価が上がったので売上高は戻っている。

──外資系ホテルほど会員網が大きくない中で、なぜ同程度の客室単価となっているのでしょうか。
「これだ」という理由はないが、12年の開業時から細部にこだわってしっかりブランディングし、きめ細かなサービスを提供してきた。積み重ねの結果だと思う。ブランドは一日にして成らずだ。
12年の開業時には外資系ホテルで働いていた人材も加入してくれた。外資系に負けないラグジュアリーホテルを造るために必要なエッセンスや思いなど、グローバルスタンダードを知ることができた。
海外営業も強化している。建て替えの前から世界のエージェントへ営業に行き、パイプを持っているのが強みだ。世界中のラグジュアリーホテルが加盟するザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド(LHW)に加盟していることも富裕層が宿泊するきっかけになっている。現在は近隣の外資系ホテルをベンチマークにして単価設定をしている。
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