"最初で最大の難題"だった予算「年度内成立」をクリア、それでも終わらない石破首相"苦悩"の深層
野党の強い要求も踏まえ、4月中旬に衆院政治倫理審査会への出席、弁明も想定されているが、「とても『これで一件落着』とはならない」(自民党国対担当者)との悲観的見方が支配的だ。こうした状況に対し、自民党内から「余りにも不見識。宰相としての“資質欠如”としか言いようがない」(自民党長老)との指摘が相次ぐ。
支持率下落なら"石破降ろし"再燃も
「商品券配布問題」を受けた報道各社の世論調査における内閣支持率を見ても、平均で支持率が10ポイント以上下落、不支持率が10ポイント以上上昇し、危険水域とされる支持率2割台に突入する調査も少なくない。しかも、立憲民主党など野党側は6月の東京都議会議員選挙やその後の参院選をにらみ、「商品券配布問題」に巨額裏金事件を絡めた攻撃を展開する構えだ。
野党側は自民党内での意見対立を見透かしたかのように、国会終盤には選択的夫婦別姓制度の導入法案を提出して石破政権を揺さぶる戦略だ。さらに「状況次第では、会期末の内閣不信任決議案を提出で、石破首相の退陣を迫る」(立憲民主党幹部)ことも検討しているとみられる。
衆議院本会議では、野党各党が①高額療養費の参議院での再修正、②参議院で予算審議中の「物価高対策」への言及、③商品券配布問題の違法性などについて、改めて追及した。石破首相は、高額療養費の再修正については「大変申し訳なかった」などと陳謝したが、ほかの問題については従来どおりの答弁や釈明を繰り返した。
こうした状況に対し、自民内には依然、「参院選前に新たなリーダーを選び直さないといけない」(西田昌司参院議員)との声もくすぶっている。このため、「石破首相が今後も迷走を続けてさらなる支持率下落という事態となれば、参院選前に自民党内で“石破降ろし”の動きが再燃する可能性が高い」(政治ジャーナリスト)とみられている。
「現状では石破政権の前途はなお極めて不透明と言わざるをえない」(自民党長老)のが実態。石破首相は今後も「一難去ってまた一難」という厳しい状況が続くことは避けられそうもない。
今回の予算年度内成立をめぐる一連の与野党攻防の舞台裏では、与野党双方が目指したはずの“熟議の国会”どころか、各党とも参院選をにらんだ政局的思惑から手前勝手な駆け引きに終始した。このため、「『選挙の夏』に向け、国民の政治不信をさらに拡大させる結末」(政治ジャーナリスト)となったことは否定できない。
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